前に書いた通り、異常気象の大雪でリーズ城への道路が封鎖されていたので、3日目と4日目の日程を入れ替えて様子を見てたわけですが、今日がラストチャンス。12月出発の人達は全滅だったと聞いてたので私もリーズ城カンタベリー地方は諦めてたけど、ラッキーなことに昨日(!)の夕方に封鎖されてた道が通れるようになったので行けます!ということになり、朝8時にホテルを出ました。まさか行けるとは思ってなかったからすごく嬉しかった。:-)でもそんなそばからトップニュースで大騒ぎなくらいのドカ雪なんだけど…なんで警報が解除されたのかすごい謎(笑)。ロンドン郊外は15cmくらい積もってたから大丈夫なんかなーと思ってたけど、ロンドン中心部(を突っ切る)まで来るとそんなに積もってませんでした。それでも、昨日見た路上の人たちは大丈夫だろうかと心配になる。その気持ちは本物でも、バスの中の私がそんな風に思いを巡らせても説得力ないな、と人知れずへこむ。
リーズ城に近づくにつれ、また雪深くなってきた。リーズ城は元々は要塞だったものをヘンリー8世が最初の奥さんのためにお城に改築したんだとか。中は確かに調度品とかが豪華なんだけど、どの部屋も(お城自体も)そこまで大きくはなくてアットホームな雰囲気が溢れてる。幸せに暮らしたのかな、と白いグランドピアノや大きな掛け時計に思いを馳せてました。静まり返った部屋で掛け時計が、とても深いいい音でまだまだ現役で時を刻んでて、なんとなく嬉しくなりました。どこにいても一貫して穏やかな空気が流れてて「世界で最も愛らしい城」って言われてる所以が分かる気がした。あ、そうだ。リーズ城来る時ね、敷地がすんごい広くて、お城は見えてるのに歩いても歩いてもなかなか辿り着かないっていう(笑)。城内でも少しフリータイムがあって、12時にバスまで戻ってきてくださいね〜ということになってたんだけど、私と40代女性ペアはお土産ショップできゃっきゃと盛り上がってしまい、そろそろ行きますかと歩き出した時に、時間の配分を間違ったことに気付く。吹雪く中、みんなでハアハア言いながらほぼ無言で必死に歩いたさ。極寒なのに汗かいたよ。こんっなに必死に歩いたの久し振りですよね(笑)って後でみんなで笑ったけども。途中で、無情に鳴り響く12時を告げる鐘。3人で「あぁーーー…(間に合わなかった…)」って(笑)。でも5分くらいの遅刻で済んで、お手洗い行ってていない人もいたし大事にならなくてよかったです。疲れたけど、なんか気持ちいーや。
リーズ城から1時間くらいでドーヴァー到着。まずはパブで舌平目のお昼。このパブ(名前分からず探し中)、食事もダントツに美味しかったし紅茶も安かったし、いい曲ばっかり流れてたな。oasisとか、あと名前が思い出せないんだけど昔好きでよく聴いてたのとか。どうにも思い出せないんで、観念してまたタワレコ店員の前で下手な鼻歌を披露することになるんでしょうか…。こういう時にi-phoneがほしくなるなー。ドーヴァー城は「ふむ。要塞だ」という感じでホワイト・クリフ共々車窓からのみ。そのまま英国国教会の総本山のカンタベリー大聖堂を目指します。その道中、実質的には最終日の今日、イギリスに来て初めて太陽を見たよ。







大聖堂に続くクライスト・チャーチゲート(門)もものすごく凝った装飾で、ゲートの段階で既に感動してましたが、カンタベリー大聖堂は、これが世界遺産じゃなかったら何が世界遺産なんだろうと思うくらい素晴らしかった。大聖堂入って右手の祭壇かな、そこに続く長い通路と高い天井を見た瞬間、無条件に泣きそうになったもんね。キリスト教徒でもないくせに。私は仏教哲学との比較程度にしか西洋哲学や宗教には触れていないので、細かく宗派が分かれるキリスト教をよく理解していないし、宗教はかなりデリケートなものなのでなかなか口を開く気にはならないのだけど、この旅行中も色々思うことがあって。中井さんと飲んだ時に確か「その国を知ろうとしたら、やっぱり歴史と宗教ですかね?」と訊いた流れで話してくれたことなんだけど、カトリックは教会や司祭に細かく格付けがされてるけど、プロテスタントは全ての教会が横並びに一列なんだって。元々、教会が利益を得るとかいうことに対して反発するために立ち上がった宗派らしいから(違ってたらすみません)。そういうのならいいなーと。縦社会が全て悪いとは思わないけど、おかしいことはおかしいと言える人間でいたいわな。そういう反骨精神っていう意味ではプロテスタントもすごいPUNKだ。格式・形式・階級社会なのをひしひしと感じて、こりゃーPUNKも生まれるなぁと思いました。
いつもそうなんだけど、音楽を突き詰めて考えてくと宗教に行き着くし、宗教を突き詰めて考えてくと音楽に行き着くんだよね。間違ってないといいんだけど。ただのROCK好きな兄ちゃん(失礼)だと思ってた友人にこの話をぽつりとしたことがあって、そしたらさらりと「人類初の音楽はグレゴリオ聖歌だからな」って言われました。何者!?「…ちょっと、それ、詳しく。」って目を爛々と輝かせて食い付いたら「え、なに。気持ち悪い(笑)」と言われた思い出があります。
…話が逸れまくりました(笑)。この後ホテルに戻ってから、ダンと待ち合わせてライブに行ってきました。長くなったのでライブのことは次回に分けて書きます。